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アグロフォレストリー/地球温暖化対策
アルブエラ市周辺農村 2年目
プロジェクト名 アルブエラ市周辺農村地域のココナツ農家のアグロフォレストリーへの転換を通じた気候変動対策
地域名 フィリピン共和国 レイテ州 アルブエラ市周辺農村地域
活動期間 2017年~2018年
現地実施団体 WAND財団
助成 地球環境基金
概要

1年目の活動の成果を受けて2年目はさらにAFへの転換を図る。(1)生産者委員会の主導のもとで一次協同組合を設立し、発展させる。(2)生産者委員会の役員たちが製品の販売先を開拓する支援を行う。(3)一次協同組合が母体となって、流通・販売のために潜在市場・店舗を特定し、販売契約交渉を行って、製品を販売する。




(活動1):作物適合性評価・ココナッツ農家調査ならびにアグロフォレストリー転換農家への物資提供
実施活動計画

ヴィサヤ州立大学生態農場・資源管理研究所の支援を受けて、事業参加者の農家に、材木用および果実樹木、竹、野菜/根菜類の種子、苗木や種子片、子ヤギ、子豚、有機性廃棄物、バイオ農薬などを提供し、訓練を施す。


達成できたこと

アルブレラ市における事業対象地域において、種々の果樹(2,700本)、竹(2,800本)、ココナッツ(3,100本)、材木(5,500本)、バナナ(200本)を含む合計14,300本の苗木を植えた。昨年度に植えたバナナや根菜作物からすでに植え付け材(吸盤や根茎)を得ることができたため、今年度に受益者に配布されたバナナや根菜作物はほとんどなかった(=配布不要であった)。

計220世帯の農家は、苗木以外に、平均300平方メートルの家庭菜園において、事業によって提供されたオクラ、豆、トマト、ナス、かぼちゃ等をはじめとする様々な野菜種子を植え、栽培した。

WAND職員による働きかけと地元のパートナーの支援を受けて、我々は23頭の子ヤギと42頭の子豚を計40世帯の農家に分配した。これらの家畜は、有畜混合の複合農業の礎となり、家畜の排泄物の再利用を通じて、農家の資源利用を向上させることができる。



(活動2):デモファームの同定・トレーニングならびにアグロフォレストリー転換のための農民間普及
実施活動計画

アルブエラ市の対象地域において、新たにココナッツ農家計50世帯(累計95世帯)をアグロフォレストリーへの転換のデモファームとして同定し、訓練を施す。

デモファームの中から、全体リーダー1名および副リーダー6名(農民メンバー13名ごとに1名選出)を生産者委員会役員として選出する。

生産者委員会は、他のデモファームを監督し、アグロフォレストリーへの転換を普及させるためのセミナー1回を組織する上で、リーダーシップを発揮する。

近隣のココナッツ農家がアグロフォレストリーへの転換に関心を持ち、それを実行するようになるように、デモファームが行う農民間普及を側面支援する。


達成できたこと

この期間中、計67の農家がアグロフォレストリー転換のデモファームとして指定され、自農家の状況を改善させた。これにより、事業一年目とあわせて、デモファームの総数は112となった。112の農家のうち、とくに52世帯(46%)の農家が、近隣農家へのアグロフォレストリー転換の促進に積極的である。

事業参加農民による総会において、受益者たちは、アグロフォレストリーの推進に積極的な農民代表の委員会ではなく、計画と目標を推進するためのリーダーシップを取る適切な政府系組織を組織化し、正式に登録することに決めた。労働雇用省農村労働者局(the Bureau of Rural Workers of the Department of Labor and Employment)に登録されたその組織は、「気候変動と飢餓に対する女性の行動(Women’s Action Against Climate Change and Hunger (WACCA))」として正式に命名された。彼らは、事業に関わっているメンバーとリーダーの多数が女性であることから、その組織名を選んだと説明した。彼らはまた、政府その他のパートナーからの協力を得る上で、女性主導の団体にしたほうがより高い競争力を得られると推論した。その組織は、現在、13名の中核的指導者と203名のメンバーで構成され、デモファームが行う農民間普及の監督・側面支援、グループマーケティングや製品プロモーション、地元機関との連携、共通貯蓄基金の設立などにおいてリーダーシップを取っている。また、WACCAの指導者たちは、AF転換を促進する2回のセミナーの実施(平成29年11月7日および同年12月6日)において主導的役割を果たした。



(活動3):一次協同組合の設立および製品販売市場の同定および販売促進
実施活動計画

生産者委員会の主導のもとで一次協同組合を設立し、発展させる。

生産者委員会の役員たちが製品の販売先を開拓する支援を行う。

一次協同組合が母体となって、有機栽培で作った根菜類、果実、野菜、家畜などの流通・販売のために、関連会社30社および15の潜在市場・店舗を特定し、販売契約交渉を行って、製品を販売する。


達成できたこと

「気候変動と飢餓に対する女性の行動(WACCA)」組織は、アグロフォレストリー実践を促進し、農業製品のマーケティングを主導し、自らの活動を支援するよう自治体に働きかける一次協同組合である。

本事業の実施過程において、我々は、政府がハイヤン台風被害の復興予算として割り当てた農林業開発のための予算の非常に多くが未使用のままであり、WACCAは、事業終了後の平成30年以降、その予算を有効に使う適切な窓口となることを発見した。これにより、WACCAは、事業の過渡期段階における財政的制約(製品販売がまだ拡大しきっていない段階における収益性の制約)を克服することが見込まれる。

WANDとそれ以外のパートナーの協力を得て、WACCAは、有機栽培で作られた製品販売のための計8つの市場を特定し、製品を販売した。また、オルモク市において飼育されたヤギの販売先を同定した。



2年目の成果と課題

「気候変動と飢餓に対する女性の行動(WACCA)」組織は、アグロフォレストリー実践を促進し、農業製品のマーケティングを主導し、自らの活動を支援するよう自治体に働きかける一次協同組合である。本事業の実施過程において、我々は、政府がハイヤン台風被害の復興予算として割り当てた農林業開発のための予算の非常に多くが未使用のままであり、WACCAは、事業終了後の平成30年以降、その予算を有効に使う適切な窓口となることを発見した。これにより、WACCAは、事業の過渡期段階における財政的制約(製品販売がまだ拡大しきっていない段階における収益性の制約)を克服することが見込まれる。WANDとそれ以外のパートナーの協力を得て、WACCAは、有機栽培で作られた製品販売のための計8つの市場を特定し、製品を販売した。また、オルモク市において飼育されたヤギの販売先を同定した。

<達成できなかったこと>
淡水供給が50%増加することを目標としていたが、実際には、現状維持にとどまった。

事業対象地域周辺の土壌浸食が75%減少することを目標としていたが、60%にとどまった。

事業最終月の月収が事業開始直後と比べて200%上昇することを目標としていたが、実際には60%にとどまった。

販売目的で生産した食用作物の種類が80%増加することを目標としていたが、実際には、75%の上昇にとどまった。

新たに計14,500本分の樹木や作物の苗木や種子を植えることを目標としていたが、14,300本と下回った。 

40世帯の農家が、計80匹の子ヤギと子豚(各農家一匹ずつ)を育てることを目標としていたが、実際には、40世帯の農家が計65の子ヤギと子豚(23頭の子ヤギ+42頭の子豚)にとどまった。

当初、事業を3年間と予定していたが、2年目の後半に、地元の組織(WACCA)に活動を委譲することになったため、3年目以降に予定していた農産物市場の継続的な評価は、省く結果となった。


 <今後の活動>
2018年2017年8月
地元組織(WACCA)へ移管現地視察

次年度への展望

次年度以降は、新たに組織された地元組織(WACCA)が、今後の活動の主な管理者となる。WAND財団は必要に応じてその組織に手を差し伸べたり、地元の資源提供者と連携して必要な支援を展開していく。

今後取り組むべき主な課題は、農家が生産する農産物に付加価値を与えることである。農産物はそのままでは非常に腐敗しやすいため、事業を引き継いだ地元組織のリーダーシップにより、より長い貯蔵寿命とより高い市場価値を持つ加工製品(例えば、乾燥または凍結乾燥された製品、焙煎乾燥された製品など)の生産を追及していく必要がある。これは、事業を引き継いだ地元組織が、州内の様々な政府・非政府組織と連携して行っていく。


 <活動写真>
打合せ Dr.Elmer (2017.8) 苗の栽培 デモンストレーションファーム

植樹地視察 ココナッツの実の発芽 デモンストレーションファームのバナナ


農家との打ち合わせ(2017.8) 苗の栽培 農家との打ち合わせ(2016.8)




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